2012.12.03

~家庭で、職場で、ノロウィルスの季節に注意すること~

今年もノロウィルスの季節が、残念ながらやってまいりました。

 

こんにちは、品質管理のオソノです。

 

食中毒は、増菌しやすい温度帯(30~40℃)に食物が置かれやすい夏場に多く発症しますが、
冬にももう一度食中毒のピークがあります。
(秋も地味に多いですが、それは自分で採取した毒キノコを食べてしまった中毒が多いです)

 

今年は、今週(11月末)に厚生労働省が、ノロウィルスへの注意を促す報道発表(内容はコチラ→厚生労働省HP)を出しました。(農林水産省からも、同じ日に似たような情報が配信されています)
同じ時期では、ここ10年で2番目、ここ5年で1番多く、拡大のスピードも速いのだそうです。

 

冬季の代表的な食中毒、ノロウィルスの潜伏期間は1~2日、口から入る感染(経口感染)で、
二枚貝(カキとか)のみが原因かのように言われていますが、
これは単に、下水処理を逃れたウィルスが海まで行って貝の中で濃縮された結果多いのであって、
貝だけでなく生で食べるものは原因になりえます。
ただし食べ物の中では増えず、人のお腹の中で増えて、人を介して感染します。

 

下水ということからも分かるように、一番多い感染源は、感染者の嘔吐物と便です。
・感染者および保菌者と同じトイレを使用、手洗いが不十分で調理をした・・・
・子供の吐いたものを処理して、殺菌等をあまりせず手や服に付いていてドアなどに触れ、
 それに触った人が食べ物を食べてお腹に入る・・・
という経路が心配されます。

 

急に寒くなったこともあり、ご本人やお子さんの風邪などの体調不良でお休みされる方が、
工場でも増えてきました。

 

体調不良には、熱や咳や頭痛の他、気持ち悪い、腹痛、下痢などがあります。
特に後ろ3つは、ご本人に症状がなくても同居人に症状があれば、
製造にあたる従業員の方にはお休みして頂く
ことになっています。
ノロウィルスを始めとした食中毒は、保菌している無症状の方からも感染し、
同居している以上、保菌している可能性が高いためです。
また、本人の下痢が止まっても、数日は便に菌がいる可能性があるので、これも注意が必要です。

 

ただし、例えば万一、無症状保菌者がいて、同じトイレを使用していても、
トイレ後の手洗い、入室時、作業にあたる前、食品に触れる前の「正しい」手洗いが、
一番の感染防止策です。
この時期は生産が増えるので、短期のバイトさんもたくさん入ってみえるのですが、
全員に1人ずつ正しい手洗いの指導を受けてから、お仕事をしてして頂いています。

 

《手洗いのポイント》
① できれば水でなくぬるま湯で
② 石鹸をつける前に、まず水で汚れをさっと落とす(石鹸の効果がアップ!)
③ 手の平で石鹸をよーく泡立てる(泡立たないと汚れが落ちません)
④ 手の平→手の甲→指を組んで指の間
⑤ 親指と手首は、反対の手でつかんで、横にぐりぐりこすって洗います
⑥ 清潔な爪ブラシで、爪の中も!
⑦ 泡を落とし、よーく乾かして(水気を取って)アルコールを揉みこんで乾かす
(手が少しでもぬれているとアルコールの効果ががくんと落ちます)

 

おうちでも、調理を始める直前に、ぜひ実践してみてくださいね。